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もう一つの世界2
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「お二方でよろしいですかね?」
「お、おう…よろしく頼むぜ。」
「はい。少し吉原から離れてますがよろしいですか?」
「構わん構わん。」
「ではこちらに」
と男についてしばらく歩くと明かりはあるがそれなりに外にいる人間が少ない。
いるとしてもポツリポツリといるだけでたぶんそれらは客だろう。
「…?なぁ、女が見えんが?」
「自分から呼び込みには行かないもので。それでも客はそこそことれているんですよ?」
「ほぉ…なおさら興味が引くなぁ…な?」
「あぁ……?あれはどうしたんだ?」
目の前で女が門番と言い合いをしている。
強引に中に入ろうとすると突き飛ばす形で頑なに中に入れようとしない。
「あぁ。あれですか。ここの吉原では女の立ち入りは禁止しています。」
「ほほう…それほど上玉ということだなぁ?」
「私の案内はここまで。あとは自分達でお楽しみください。」
そう言って男は立ち去った。
薄気味悪い男だ。
俺達は言い合いしている方の門に向かって歩いた。
「お客さん。初めてだね?」
「あぁ。それがどうした。」
「いいや。何も無いさ。ただ、驚くなよ?」
ここの吉原に関わっただけで周りの奴らが気味悪い。
唯一気味悪くないといえば、隣でこれから見る女を思い浮かべている勘太郎だけだ。
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