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十おそ『2話・甘えたい』
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おそ松「よっし、なら兄ちゃんが食べさせてやろ」
十四松「マジっスかぁ...嬉しいなぁ...!」
十四松は内心“風邪”に感謝した。
こんな嬉しいことはないと心の底から思ったからだ
十四松の鼓動がドキドキっと大きく高鳴る
頬は熱とは違う熱が帯びて赤く染まる
ーーー熱い...この熱さは兄さんが与えた熱...ーーー
おそ松はゼリーを開けてスプーンでオレンジゼリーを掬い十四松の口許にスプーンを寄せる
おそ松「はい....十四松、あーんして...」
十四松「あーん...。ん~....、おいしいー...」
ひんやりとして甘酸っぱいオレンジゼリーが熱で渇いた喉を潤わせる。
ーーーなんか恋人になったような感じですげぇ嬉しいなーーー
口許が自然に綻ばせては心中で思う
十四松「兄さん....兄さんもゼリーの味見する?」
おそ松「いや...お前のためのゼリーだから」
十四松「えっ、おいしいから...味見した方がいいって」
十四松にそう言われては口籠り困り顔をするものも、可愛い弟のお願いに片手で頭を掻き小さく息を吐く。
ーーーほんとっ...十四松は可愛かったな...ーーー
おそ松「...わかった、言葉に甘えて...んん!?」
十四松の顔がいつのまにかおそ松の目の前にあって
十四松の唇がおそ松の唇に触れ優しく口付け口中にゼリーの液体が流れ込む
おそ松「ッ.....!」
一瞬なにが起きたのか分からずに驚きで目を見開くが自分の唇に十四松の唇が触れていてゼリーが入り込んできたことに気がつけば、これは世に言う
“口移し”
頭の中に出た言葉に頬を赤く帯びていき
十四松の顔をマジマジと見つめては自分の唇に触れる
おそ松「なぁっ~....なんで口移し~ッ.....!?」
十四松「あはは...なんでだろうね!」
ーーーほんとは純粋におそ松兄さんに口付けしたかったからーーー
口ではそう馬鹿ぽく問い返せば頬を紅潮させたおそ松は「なんでだろうね、って...お前が分からねぇなら兄ちゃんが分かる訳ないだろ」と返す
十四松「あはは~、兄さん顔が赤いー」
おそ松「っ...当たり前だろう、兄弟とはいえ恥ずかしいっつの..」
十四松「ドキッとしたぁ?」
おそ松「なぁ...そそそっ...そりゃするわ!!心臓止まるかと思った!!」
十四松「えへへ、兄さん大好き」
おそ松「ッ.....。口移してから好きって言われると恥ずかしいだろう...。けど俺もお前のこと兄弟として好きだぜ、十四松....」
頬を人差し指で掻きながら言う
十四松「うん、ありがとう」
ーーー俺は恋愛対象として“好き”とはまだ兄さんには言わない
今のこの関係に満足してるからねーーー
愛しいおそ松のはにかんだ笑顔を見て十四松は自分の恋心を胸の奥今にしまいこんだ
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