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――なんて……。
デスクワークに両肘をついて、前かがみで深刻そうな表情でそんなことを不意に考えていた。確かに俺は見た目もルックスも文句無しで、仕事は真面目で、課長の肩書きもある。それなのに自分が腐男子だと言うことが言えない焦れったさ。
皆に腐男子だとカミングアウトできず、そればかりか自分がいつ周囲の連中に『腐男子』だという事がバレてしまう不安の方がデカイ。
鞄にBL漫画をコッソリ仕事場に持って来てることがばれたら即アウトだ。会社にはいられなくなる。一体どうすれば?
せめて自分の周りに腐男子がいれば、カミングアウトしやすいのだが……。
俺は真剣な表情でクソ真面目にそんな事を考えていた。鞄にBL漫画を入れてきてる奴なんていないだろう。いたら気持ち悪いだけだ。
それなのに俺は……。
「潮海課長!」
誰かに名前を呼ばれるとハッとなった。顔を上げると、女性社員が声をかけてきた。
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