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ちっ、クソッタレ……!
潮海はイラつきながら歩くと、近くにあった空き缶を蹴っ飛ばした。すると、近くで犬の遠吠えが聞こえた。大都会の片隅に一人、夜風にさらされながら、孤独を紛らわすよに口笛を吹いた。
これが男の孤独か、どうせ俺は独り身だ。
ついでに可愛い彼女もいなければ、彼氏や、可愛い恋人もいない。俺にあるのは腐男子の称号と、びーえる漫画。
どんなに辛い目にあってもどんなに苦しくても、家が火事になっても、俺はびーえる漫画だけは、絶対に手離さない。
ああ、そうさ。俺は腐男子だ。
『腐男子』で何が悪い。クソッタレ………!
「おい!」
その瞬間、誰かに声をかけられた。潮海は呼び止められると、勢いよく後ろを振り向いた。
「なんだ!?」
潮海は尖ったジャックナイフのように、相手をキッと睨みつけながら振りかえると、なんとそこには黒いサングラスを掛けた強面のパンチパーマのヤクザらしき男がいた。
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