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「で、お主は何を占って欲しいんじゃ?」
「――俺が占って欲しいのは、ただ一つだ。それは恋愛についてだ!」
「れ、恋愛……!?」
その言葉に占い師のお婆さんは、シリアスな顔で答えた。
「うーむ。お前さんみたいな変態男が、恋愛を口にするとは意外じゃのう。ワシはてっきり、お前さんみたいなスーツを着た男は仕事についてとか言うのかと思ったわい」
「おい、俺が恋占いをしちゃいけない権利はないはずだ」
「お前さん。それを自分で真顔で言って恥ずかしくはないのか?」
潮海がキリッとした表情で言い返すと、お婆さんは顔を僅かにひきつらせた。
「で、占って欲しいのは恋愛運か? それとも、片想いの相手か?」
「よく聞け、俺が占って欲しいのは……!」
「占って欲しいのは?」
「占って欲しいのは~~~~!!」
潮海は一度焦らしながら溜めて言い放った。
「俺が占って欲しいのはゲイフォーチュンだ!!」
その瞬間、お婆さんの頭上にズドーンと稲光が走った。その言葉にお婆さんは思わず驚愕すると、シリアスな顔でゴクリゴと息を呑んだ。
「き、貴様は正気か……!? このワシに、ゲイ占いをしろだと!?」
「ああ、ゲイはゲイでも芸人のゲイじゃないぞ!? 俺が占って欲しいのはゲイ占いだ!」
潮海が堂々とその言葉を口にすると、占い師のお婆さんは困惑した表情で咥えていたタバコを口から落とした。
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