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「俺に可愛い恋人ができるか占ってくれ。それも激カワの恋人が欲しい。どうだ、占えるか?」
「うぬぬっ。お主に激カワの恋人ができるか占えばいいのじゃな?」
「ああ、そうだ。ついでに激カワの恋人が処女かも占って欲しい。恋人はできれば、未使用の方が誰だっていいはずだ。違うか?」
「お主、なかなかの外道ぶりじゃの。処女に拘る変態の思考がわからんわい。激カワで、未使用の処女が今時この世にいると思うておるのか?」
「なんだ。占い師のシルバーBBAの底力は、その程度か? 占えないならこの高級モモヒキパンツは没収だ。さあ、どうする?」
「クズ虫が、年寄りを労る精神は無いの?」
潮海は占い師のお婆さんからさっき買ってきたモモヒキパンツを鬼畜顔で没収した。お婆さんは剥きになると本気の底力を見せつけた。
「よかろう、シルバーBBAの真の底力をお前さんに見せてやるわい! とくと覚悟するがよい!」
「そーこなくっちゃな、ギブアンドテイクだ!」
占い師のお婆さんは本領発揮すると、水晶玉に両手を翳して呪文を唱えた。
「愛を司りし、女神ヴィーナスよ! このモノに真の愛で結ばれる者の姿をこの水晶の玉に映したまえ! 恋するハートのおまじない! アイラブ醤油、ラブ醤油っつ!!」
お婆さんは怪しげな呪文を唱えると、大声で水晶玉に両手を翳して全力投球で占った。その声に大地は揺れ、晴れていた空が突然、暗闇に覆われると空は突如、雷が唸り声をあげて稲光と共に嵐と雨が降り注いだ。街にいた人々は突然の事態に驚くと、雨の中を逃げるように避難した。
水晶玉は怪しい光を放ち、あり得ん状況に潮海さえも驚愕した。お婆さんは一心不乱に水晶玉に向かって同じ呪文を唱えると気迫の籠った目つきで水晶玉を覗き込んだ。
『ウヌヌヌヌヌヌヌッ!! あと少しで見えそうじゃ!!』
「良いぞ、頑張れ婆さん! 俺の未来の恋人を占ってくれ!」
『うぬぁあああああああああーーっつ!!』
お婆さんは全身全霊で占いながら力を込めた。その瞬間、頭上から落雷の嵐が鳴り響いた。
『みっ、見えた……!!』
「何っ!?」
潮海は思わず聞き返した。すると突然お婆さんはキエーッと叫ぶと、頭の血管が切れて仰向けになって突如倒れた。
「ばっ、婆さん!?」
「しっ、しっ、しまった、しるばぁびーびーえーの底力を出し過ぎた…――! わっ、わしはもう駄目じゃ……!」
「なっ、何言ってるんだよ婆さんっ!?」
占い師のお婆さんが倒れた込むと、潮海は急いで駆け寄った。そして、優しく介抱した。
「いいか、若いの。おっ、お前さんの真のこっ、こっ、恋人は……!」
「婆さん何が見えた!?」
「おっ、おっ、お前の真のこっ、こっ、恋人は……!」
「しっかりしろ、婆さん!!」
「ああ、最後にカッパ寿司を食べた…グフッ!」
『ばぁさーんっつ!!』
占い師のお婆さんは、肝心な所で最後にカッパ寿司を食べたかったと言い残して天に召された。潮海は肝心な所を聞きそびれた。お婆さんが息絶えると上空の空は晴れて、稲光と激しい嵐が突如収まった。あり得ん状況を垣間見た潮海は呆然となった。
「一体、何が……!?」
テーブルの上にあった水晶玉に目を向けると、光っていた光が突如消えた。手にとると水晶玉には僅かに人影のようなものが映っていた。潮海はその姿に驚くと水晶玉に食いついた。
「こっ、これは……!?」
そこに映っていたのは寺島だった。
「ばっ、バカな…――!!」
その瞬間、潮海は持っていた水晶玉を落とすと驚愕の剰りに震撼した。
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