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#そんなバナナ。
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先日、占い師のBBAに俺の未来の恋人を占ってもらった。そしたら目茶苦茶、とんでもない占い結果が出た。信じられん。正気沙汰じゃないな。冗談もかっぱえびせんだ、まったく。
――水晶玉には、あの寺島が映し出されていた。
晴天の朝に雀の鳴き声が空に響き渡っていた。こんな清々しい天気には歌いだしながらスキップして会社にでも行きたい乗りだが、今の気持ちは暗雲が立ち込める気分だった。
寺島が俺の恋人だと?
そんなバナナもいい所だ。
あんな直腸が汚れきった奴が俺の恋人だと?
あのババアいい加減な占いなんかしやがって!
よりによって寺島なんて…――!
満員電車に揺られながら手摺に掴まったまま、どんよりとした気持ちだった。せめて、うちの部署にいる『水無月君』みたいな可愛い子だったらいいのに。どうみても寺島なんか論外だ。アイツは百歩譲ってもオカズで十分だ。
暑苦しい満員電車から降りると、重たい足取りで会社についた。今日はアイツには会いたくない。できたらこのまま、視界に入って来ないのを願いたい。
一階でエレベーターのボタンを押すと、そこに織田が現れた。アイツは呑気な表情で、鞄を肩に掛けると右手をポケットに突っ込んでいた。
――寺島の相方(決めつけ)か、いいところに。
「おい、織田!」
『ハッ!! こ、これは潮海課長……!?』
「お前に聞きたい事がある」
「なんでしょうか? 例の企画書の事でしたら、順調に進行中です。今週中までに報告します!」
「ああ、いや。それじゃないんだ……」
「は? と言いますと――?」
俺は織田を目の前に質問しようと思った。
「お前は――」
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