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「潮海課長。例の取引先との交渉が、上手くいきそうです。このままいけば交渉が成立します」
「――そうか、野田よくやった。引き続き取引先と交渉しろ。あそこは、我が社にとっても有利になる。だから絶対に失敗するんじゃないぞ?」
「はいっ!」
若い社員は返事をすると彼に頭を下げてから立ち去った。すると、今度は他の社員が報告書を手に持って現れた。潮海は無言でそれを受け取ると、眉間にシワを寄せながら目を光らせた。
「寺島、何だこの報告書はっ!? お前はここに入社してから何を教わったんだ! こんなんじゃ駄目だ、もう一度やり直せ!」
潮海は眉間にシワを寄せながら激を飛ばすと、彼に報告書を突きつけた。怒鳴られた社員は肩を落としながら自分のワーキングデスクに戻った。
島型オフィスは回りを一望できるように作られていた。その設計のお陰で部署の課長である彼は、一番まん中の机から部下達の働きぶりを随時、目を光らせながら監視できた。
まるで監視塔の灯台だ。潮海はそこから眉間にシワを寄せながら、彼らを常に監視していた。
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