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潮海は机に両肘をつきながら前屈みで無言のまま手を組んだ。その姿はアニメ、ヱヴァンゲリ●ンの碇ケンドウ。鋭い視線は常に周りにいた部下達に注がれた。彼らは潮海課長から怒鳴られるのを恐れて、みんなテキパキと仕事に集中した。
「――潮海課長。経理の方から先ほど電話がありました。次の合コンはいつかと聞かれましたが、いつにしますか?」
「経理の原田課長か? そうだな、日にちはお前に任す。適当に決めとけ!」
「了解です。では、僕が日にちを決めときます」
部下はそう言って伝言を伝えると、忙しそうに他の事をテキパキと始めた。潮海はデスクから彼らの仕事ぶりを監視しながらも自らもパソコンを打って仕事に専念した。だが、決してその視線は外さなかった。
目にも止まらない速さでパソコンのキーボードを高速で打ち鳴らした。その素早さは周りを圧倒する程の驚異的なスピードだった。
彼はパソコンをうちながらも、監視の手は絶対に休めなかった。するとその鋭い視線は太った部下に目がいった。
机で仕事をしている様子だったが、彼の目は鷹のように鋭く。そして、その動きを見抜いていた。自分の机をバンと叩くと、太った部下に向かって怒鳴った。
「おい、鈴木!昼飯はまだだぞ!? 何コソコソと一人で昼飯を食べてるんだ! 食べている暇があるなら外回りに行け!」
そう言って彼に目掛けてピコピコハンマーを投げつけた。スコーンと頭に当たると、早弁していた太った部下は食べてる途中で大きく噎せた。
潮海に怒られると彼は食べてる弁当を慌てて引き出しの中に隠した。そして、謝りながら自分の席を立った。
「そっ、外回り行ってきます……!」
彼は太った体型で肉を揺らしながら、急いで部署を出て行った。潮海は部下達の呆れた行動にため息をつくと、さらに眉間にシワを寄せた。
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