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「ウフフッ、潮海課長ったら。そんなに驚かないで下さい。何せ僕達の赤ちゃんなんですから」
「しっ、知らんぞ! 私は知らん……! そんな赤ん坊なんか、私は知らん…――!」
潮海は赤ん坊を目の前に顔を恐怖でひきつらせると、震えた様子で指をさした。
「やだなぁ、潮海課長と僕の間に出来た赤ちゃんじゃないですか? ほ~ら、パパでちゅよ~」
「やめろ! その赤ん坊をこっちに近づけるな、その赤ん坊はきっと織田の赤ん坊なんだろ!?」
「ひどいなぁ~。違いますよ、潮海課長と僕達の赤ちゃんに決まってるじゃないですか? 二人の愛の結晶でデキた あ・か・ち・ゃ・ん・!」
『ヒィッ!!』
「ほら、この目元なんか課長そっくり。チベットスナギツネみたいに、スッとしたクールな目つきなんか、よく似てるじゃありませんか?」
「私をチベットスナギツネみたいに言うな! ほっ、欲しいのは金か!? それとも慰謝料か!? 私はその子の父親になった覚えはない!」
「その子じゃないですよ、陸夫です。潮海課長の名前 、陸斗から一文字とって『陸夫』です。ほら可愛いでしょ? さあ、陸夫ちゃん。パパに抱っこしてもらいましょうね?」
「バブーバブー、キャッキャッ!」
「お前はローズマリーの赤ちゃんかっ!? 軽々しくパパって言うな! 私はパパじゃない、パパじゃないぞっ!!」
恐怖の生きものを目の前に凍りつく潮海。オメガ化した寺島は自分達の子供だと言い張る。そしてチベットスナギツネみたいな目つきの赤ん坊が、潮海の方にキャッキャッしながら両手を伸ばしてきた。その瞬間、彼はトイレの中で絶叫した。
「うわぁああああああああーーっ!!」
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