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「……ぃく、理久、起きろ。」
頭上からの声で理久が大きな目を気だるげに開ける。
台風は一過し、カーテンで和らいだがそれでも明るい日差しが差し込む。
目の前の誠実の胸にもう一度吸い込まれるように頬を寄せる。
「…もうちょっと…寝る…。」
「まぁ、休みだし。いいけど。」
誠実も朝食を諦め再度理久の頭を撫でながら瞼を閉じる。
途端に理久ががばっと身体を起こす。
「…っっ、せ、誠実…ご、ごめ…あ、あのっ!」
覚醒した理久は自分が勝手に誠実の布団に入ったことを思い出し赤面しベッドの中を後ずさった。
このままだと逃げられてしまいそうで誠実は咄嗟に理久の手首を掴む。
「俺も、よく寝れた。」
「え…?」
「この間のお前と一緒。暖かくて気持ちよかった。」
誠実がもう一度寝ようとクスリと笑って理久の身体を抱きしめ、目を閉じる。
理久が寝れるように頭の後ろをポンポンと子供をあやすみたいな撫で方をする。
誠実の腹上に乗せられ、まるで猫になったかのようだ。
「…誠実、重くない?」
「軽すぎ。」
20キロは軽く違う理久の身体は心地よい重みだった。
「つーか、薄っぺらい。」
背中を擦ると厚みのない身体を更に実感する。
「…筋肉付きにくいだけで、運動は得意だもん。誠実が筋肉質なだけだろっ。」
誠実の背中に理久も腕を回す。
筋肉を撫でながら、同い年なのにまるで違う身体に理久は唇を尖らす。
「…誠実はずるい。俺も男っぽく産まれたかった。」
胸筋は厚く、逆三角形の肩幅は大きい、誠実の身体はまさに男の理想そのものだ。
「ちょ…理久、あんまり…っ。」
全身が密着しすぎて下半身が反応しそうになり珍しく焦った表情になる。
何とか理久を隣に転がし引き剥がすことに成功した。
「なんだよぉ。自分が上に寝かせたくせにくっついて怒るなんて。」
頬を膨らますと枕に顔を埋めて子供のように足をばたつかせる。
その頭を上からポンポンと撫で、誠実は魔法の言葉を呟く。
「後でケーキ買って来てやるから機嫌直せ。」
「……も…もぉ、仕方ないなぁ…チョコのだよ?」
まんまと話を誤魔化されたが、理久はそんなことを気にも留めず約束のケーキに心を躍らせた。
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