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16歳 対面
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誠実の家は大きかった。
正確に言うと家というよりも敷地が。
家二軒と道場が全て横並びになっていて外壁の長さが果てしなかった。
「………広いねぇ。」
コンクリートの外壁の内側に入るとそれが更によくわかる。
「全部繋がってるからそう見えるだけ。右が祖父母の家、左が道場。ほらこっちにおいで。入るよ。」
一番大きな自宅の玄関を開けるとガラガラと古風な音がした。
「おかえりなさーい。」
可愛らしい女性が3人スリッパをパタパタ鳴らして玄関に迎え出る。
「ただいま、これルームメイトの横屋敷 理久。」
「…っよ、よこやしき、りくです。お世話になりますっっ。」
緊張で声が上ずる。
「あ、あの、これつまらない物ですが!!」
慌ててケーキの箱を差し出すと、一番幼い顔をした女性がそれを受け取る。
「ありがとう、誠実の母の瑠実(ルミ)です。リクちゃん。仲良くしましょうね。」
(へ!?母親?若くない?)
どう見ても20代の瑠実と誠実を見比べる。
誠実が理久に紹介してくれる。
「母と、長女の成実(ナルミ)三女の麗実(レミ)。あと…父さんは?」
「今お稽古中だからもうすぐよ。一先ず入りなさい。」
小柄な瑠実に用意されたベージュのスリッパを履くと誠実にくっ付いてリビングに上がった。
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