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逃ろ
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取り敢えず巻けたことだし、フジを探しに行かなければ。
でも、いつ襲って来るかわからないから油断はできない。
ヒ「俺、お荷物だよね…次襲われたらどうしよう…」
こ「今度は俺が担いでってやるから安心しろ」
ヒ「ありがとう、こーすけ…」
館の構造を把握するため、色々なところを歩いて回る。
どうやらゲームと全く同じようだ。
キ「はぁぁぁ…なんでこんなことになったんだ…」
こ「しらねぇよ…」
もう皆疲れてしまっていて、歩くスピードも段々と遅くなる。
歩き回っても、未だに状況がよくわからない。
…俺が青鬼を立ち上げなければ、こんな事にはならなかったのか…?
もう、どうすればいいのかわからない……
とぼとぼと歩いているうちに、俺達は和室にたどり着いた。
そういえば、……和室って青鬼が出てくる場所じゃ…
今まで全く出てこなかった為、完全に油断していた。
和室奥のふすまが勢いよく開かれ、青鬼が姿を現した。
キ「おい!逃げるぞ!」
こ「お、おう!」
こーすけがヒラを高速でおんぶし、急いで和室から離れる。
どうやらこの世界の青鬼は、足があまり速くないみたいだ。
それが唯一の救いである。
キ「こっちだ!」
こ「わかった!ヒラ、大丈夫か?」
ヒ「うん、ありがと」
散々走り回って、ようやく巻くことが出来た。
キ「はぁ……もう、疲れた…フジのやつ何処にいるんだよ……」
この館の殆どの場所は調べたはずなのに、フジは何処にもいなかった。
入れ違いにでもなっているのか…
それとも別館など、違う場所にいるのか…
俺達はとうとう歩く気力を無くし、逃げこんだ部屋に座り込んだ。
しばらく沈黙が続く。
すると、微かに誰かの悲鳴が聞こえた。
その声は男性で、よく聞きなれた声…
ヒ「今のは…!」
キ「フジ!」
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