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フジside2
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俺はもう逃げられないことを悟り、ギュッと目を瞑る。
キヨ……こーちゃん……ヒラ……
ごめん……俺、もうだめみたい
全てを覚悟し、身構える。
だけど、いつまでたっても痛みは来ない。
恐る恐る目を開けると、そこには…
ヒ「フジ!大丈夫?!」
こ「無事か?!」
フ「あ、あれ…?」
目の前にいたはずの青鬼はいなくなっていて、代わりに皆がいた。
何が起きたんだろう……
キ「何ボケっとしてんだよ!」
フ「あ、ありがとう……」
さしだされた手を取り、立ち上がる。
どうやら俺は危機一髪のところで皆に助けられたみたいだ。
いったいどうやって青鬼を追い払ったんだろう…
キ「フジ、お前今まで何処にいたんだよ」
フ「えっと…たぶん2階にある部屋。そこで男の子にあったんだ。」
こ「…2階?それに男の子って……」
フ「うん…チカラがどうのとか、よく分からない事言ってて、なんか危険だと思ったからその場から離れようとしたら、青鬼に襲われて……」
完結にあった出来事を話すと、皆は不思議そうな顔をする。
ヒ「ほんとに2階にいたの?」
フ「うん。階段を1回だけ降りたから」
こ「此処は1階だし、ほんとみたいだな…」
キ「俺ら、2階の部屋は全部調べたじゃねーか」
フ「え……」
どういう事だ?
じゃあなんで俺は皆に会わなかったんだろう。
あの部屋のドアに鍵はかかっていなかった筈なのに。
俺だけ別の空間にいたとか…?
……あの子はいったい何者なんだろう。
青鬼を召喚したってことは、もしかして黒幕…?
それにあの子の言ってた、“選ばれた”とか“力”とか、どういう意味なんだろうか。
俺が皆に無いなにかを持ってるとでも言うのか…?
もう色々と疑問があり過ぎて、頭がパンクしそうだ。
すると何処からか、あの子の声が聞こえた。
『ジャマモノ、ジャマモノ、ケサナキャ』
『マッテ、マッテ、ニガサナイ』
『ボクニ、チョウダイ、ゼンブ、チョウダイ』
この声は、どうやら俺にしかきこえてないようだ。
邪魔者……きっとキヨ達のことだ。
あの子の狙いは俺。
でも、このままじゃ俺だけじゃなく、皆までもっと危険な目にあう。
俺は一体どうすればいいんだろう…
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