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しらぶくんとかわにしくんのおひるやすみ
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「……………………なにこれ」
俺は川西太一。白鳥沢学園に通う高校二年生だ。
「……………………なにって……弁当じゃねぇの?…あと始まりテンプレかよ。」
白布が可笑しくなったとでも言わんばかりに眉根を寄せてくる。
「いや、そうじゃなくて。あと心よまないで」
「じゃあ…女子に貰ったってとこが気にくわないのか?」
そう。これはこいつの言う通りよくわからない女子からよくわからない声量でよくわからないまま押し付けられたブツなんだが。
「いや、そうじゃなくて。」
「なんだよ……あとブツとか言うな危ないもんに聞こえる。」
「いや、なんか……何で弁当?俺忘れてねぇんだけど。……ってか心よまないで」
いくら育ち盛りだとかなんとか言ったって親が用意してる弁当は既に大きい。いつもそれで事足りている。なんで今さら弁当なんだろうか。
「…………取り敢えず縮め。」
「それお前の私情だろうが。」
「……好意を持ってるんじゃないですか。」
「なんで敬語。」
冗談の言い合いのようになって結論をあやふやにするものだとばかり思っていた矢先に返された言葉に少し動揺するも態度には出さずに、ふざけて突っ込むように言ってみる。しかし白布はどこかムスッとしていて、ふざけた答えを返してくる様子はない。
「……何。どうした。俺なんかしたか?」
椅子に反対向きに座っている状態で白布の机に肘をつく。するとチラッと此方を見てからまたすぐに視線を戻し、「別に」とだけいって弁当を食べ始める。
「……怒ってんじゃん」
「怒ってない」
即答で眉根を寄せて答えるが、それが逆に怒っているようにみえる。
はぁ、とため息を吐けば、じとっ、と睨まれて。
俺でも焦りはするものだ。それはそうだろう。誰だって恋人が怒っていたら焦る。
「なぁ。言わなきゃわかんねぇだろ」
「うるさい。」
はぁ、とため息を吐きつつ、ここまで教えてくれないのであればいっそのこと自分がしたいことをしてしまおうと、ガタ、と音を立てて立ち上がる。
「彼女でも探しに行くのかよ」
白布はじとっと見つめて来て、それにはぁ、と溜め息を吐く。
それから顎をグイッと持ち上げ口付けると舌を絡ませる。
「んっ!?…っ…あ……」
力が抜けている手でトンっと叩かれるが離す訳でもなく続ける。
昼休みという状況で特に人が少ない所を選んだわけでもなく、周りに人がいるのは分かってはいるが、それも関係ない。
「んっ…ぅ……ふ……」
押しかえそうとしているのか、肩口に手を当てられるが力が抜けた状態でそうされても、ただ手を乗せているように見える。そろそろ自分も息が苦しくなってきて離れる。
「……っは…」
「は、ぁ、お、おま、何して、こん、あ、う、あ、なに…!!」
顔を真っ赤にして抗議してくる白布に呑気に可愛いな、などと思いながら体勢を直し、相手の目線に来るように弁当箱を持ち上げる。
「これ返してくるわ。」
「は、はぁ?」
「飯はもう食ったから。」
「?…………っ!!お…まえなあああああああ」
「え!?そんな怒る要素な……待って待って待って!!ごめ、ああああ!?」
……end.Thank You for readig….
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