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Whith do you love? Part3
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「……なんでいきなりそういうこと言うかなぁお前は。さそっ____」
「うあ、うるさいです!!」
人が真面目な事を話そうとしているときに何て事を言おうとするんだろう。【暴力的言動の為自主規制】いいのに。
「おい何か物騒な事思わなかったか」
「心当たりありませんね。」
「おま__」
「随分と仲が良いみたいですね。」
他愛もない会話を繰り広げていると、不意にムッとした声が響く。
「太一、早くないか?」
「別にいいだろ。なんだよ、瀬見さんとヤ____」
「死ね!!」
なんなんだこいつら。なんなんだこいつら……!!
殴ってやろうかと思う言動をしようとする二人を無視して逃げるように部屋に立て籠る。今度は内開きのドアの部屋に入って、扉の前にうずくまった。
「賢二郎ー。飯なにがいいー」
呑気に掛けられた声は太一のもので、しかも内容が至極どうでもいい。質問には答えず「うるせぇ」とだけ返すと、苦笑が聞こえた気がした。
二人は稀に性的な発言をしてくるものの手を出して来る事は一切ない。それどころか、夜俺が風呂から上がって来る頃には二人とも俺から用があったとしてもわざわざメールや電話でさせようとする。非常に意味が解らないし殴りたい。というかじゃあ自分の家で寝れや、という話なんだが。
……でもいきなり居なくなられると少し寂しくなるかもしれない。本当に少し、少しの間だけだが。
自分で思った事にムッとしながら目を閉じて、そんなことはないと言い聞かせる。
そしていつのまにか、意識を手放した。
* * *
「_____ろ___おい!! 賢二郎!!」
ドンドンと扉を叩く音と共に漏れる太一の声。眉根を寄せてそちらに目を向けようとすると、辺りはもう真っ暗だった。
「ん……う……」
「賢二郎ー?」
「ん、はよ……」
カチャリと扉を開けると、苦笑した太一が「寝てたのかよ」と言う。
「誰かのせいで疲れたから」
「あーはいはい。すんませんね」
きょろ、と辺りを見回して、瀬見さんが居ない事に気付く。
「太一、瀬見さんは?」
「…………」
ぴくりと反応した太一は振り向いた。
「た、いち……?」
その顔は__酷く冷たい色をしていた。
初めて見る顔は凄く怖くて、顔に不安の色が浮かんでしまう。
ずんずん近付いて来る相手に何も言えなくて、ただ後ずさることしかできなかった。
壁に掴まれた腕ごとおしあてられ、太一はつぶやく。
「嫌なら、逃げて。」
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