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ありがとう…
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ありがとう…
俺は久しぶりにある奴のLINEを開いた
…報告を、するために
ーーあれから5年も経つんだな。フジ…
ーー5年前
『いっしょに暮らさね?』
俺からそう言った。
フジは驚くほど簡単にOKをくれた。
すっげー嬉しくて
明日にでも住むとこ決めようなって
話して夜遅かったし実況で疲れてたから
そこで別れた。
でも今思えば家まで送って行けばよかった。
ちゃんと抱きしめてやればよかった。
直後俺の目の前でフジは…
死んだ
突っ込んできたトラックに巻き込まれた。
俺は少し後ろに下がっていた
おかげで無傷で済んだ。
さっきまでの幸せが嘘のようで
目の前の事実を信じることができなかった。
『フ………ジ……………?』
やっと出てきた言葉は
弱々しく人混みの音にかき消された。
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