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変わり果てた姿
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部室の前で 深呼吸を何回も繰り返した
やっぱり朔間先輩ともう一回ちゃんと話したくて
意を決して ドアに手をかけた
「…ん⁇」
窓辺に腰掛けていた朔間先輩は コッチに振り返ると
俺を見て ニコッと笑いかけてくれて
その笑顔に心底ホッとした俺は
部室に足を踏み入れ 扉を閉めた
「せんぱ」
「わ〜んこ♡ 昨日はすまんかったのう
大丈夫だっかえ⁇」
「…は⁇」
此方に歩み寄る先輩は まるで別人の様で
俺は 無意識に後ずさってしまった
そんな俺を追い詰める様に ドアに両手を突き
俺の顔を覗き込んでくる
「…わんこ ココどうしたんじゃ⁇」
昨日出来た顔の擦り傷に触れられそうになり
思わずその手を払い除けた
見てなかったんだから
知らなくても当然なのに 無性に腹が立ったし
そんな事よりも 目の前にいるコイツは誰なのか
俺の頭は 絶賛大混乱中だった
「…アンタ 誰だよ」
「誰って… 我輩は我輩じゃろ⁇ 朔間 零じゃ♡」
「………」
俺の脳裏に 今までの朔間先輩が
走馬灯の様に思い起こされて 拳を強く握り締めた
「わんこ〜 吾輩喉乾いた
今日も飲ませてくれんかのう⁇」
「…お前は 朔間先輩じゃねぇ…」
「………」
何がどうして こうなったのか分からない
でも 一つ言える事は
コイツは 俺の憧れた朔間先輩ではないという事
「…そんなに飲みたきゃ 飲ませてやるよ」
朔間先輩が居ないんて 俺は信じない
だから
「感謝しろよ この吸血鬼ヤロ〜…」
俺様が 朔間先輩になる
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