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夜想曲
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最近ね ま〜くんに『好き』って言われると
『じゃあな』って言われるより 哀しい気持ちになるんだ
「凛月 ごめん‼︎ 生徒会の仕事が終わんなくてさ…
先帰ってるか⁇」
「…うん」
世話焼きで面倒事が好きなま〜くんは いつも忙しそうだ
おまけに この前のDDDで
Tricksterが優勝しちゃったもんだから尚更
「ごめんな 明日また迎えに行くから」
「…うん」
上手く顔が見れない
俺きっと今 嫌な顔してると思う
「気をつけて 帰れよ⁇ じゃあな」
「…ん」
ひらひらと手を振れば
ま〜くんは 困った様に眉を下げて笑った
「…好きだよ⁇」
「うん…」
嬉しかった筈の言葉は ズキンと俺の胸に響いて
まるで杭を胸に刺されている気分だ
「…ま〜くん 仕事頑張って」
「ん サンキュ」
そう言って俺の頭を撫でる手が温かくて 目頭に悪い
忙しなく出て行く後ろ姿を見送ると
俺もふらりと立ち上がり 教室を後にした
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