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「お前の母親が俺の会社で1500万円の借金をした。今日が返済日なんだが、どうやら愛人と一緒に夜逃げをしたらしい」
は?
ちょっと待てよ。
俺らのこと放っておいて、挙げ句に借金してたのかよ。
「父親の方の捜索をしようと思ったが借金の連帯保証人がお前の名前で書いてある」
おいおいおい。
ふざけんなよ。
子育て放棄の上、連帯保証人…?
「もう分かっただろ。つまりは金を返せ」
「ちょ、俺らが1500万円も持ってるように見えるか!?」
「…見えないな」
考えるまでもなく見えねぇだろうが!
…どうする。
このままじゃ俺ら、臓器売買とかされちゃうんじゃないか…?
それは嫌だ。
せめて陸だけは助けたい。
「だが、こちらとしてもそれでは困る。…なかなか綺麗な顔をしている」
男が自分の下にいる陸の顔をつかみ、まじまじと見る。
陸は怖いのか、先程から無表情だ。
「これなら十分稼げる」
「テメェ、陸に手を出すな…っ」
俺が声を荒げると、こちらを見て目を細める。
「…なんだよ」
陸の上から男がどくと、周りの部下らしき奴らが代わりに陸をおさえる。
そして俺の方に近づいてくる男。
「お前みたいな生意気な奴を、ひれ伏させるのは嫌いじゃない」
…なに言ってるんだ、こいつ。
とりあえずバカにされたのは分かったが…。
煙草をだし、部下に火をつけさせるとそれを吸う。
しゃがみこみ俺の前髪を持ち上げる。
「つっ」
「調教するのが楽しみだ」
「…?」
「…っっ」
不敵に笑って見せる男だが、言っている意味がよくわからない。
陸はなんのことだか分かったようで、無言で暴れ始める。
その様子を横目で見た男は鼻で笑って俺の前髪を放した。
「準備しろ」
「「「はっ」」」
男が部下たちに命令すると、俺は鼻に布を押し当てられた。
「ん…!」
そのまま霞んでいく視界の中、俺を見つめる男を最後に意識を失った。
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