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遂に相対
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気まずい沈黙を保ったままハルトの宅にたどりつく。するとシュウは一気に笑顔を取り戻した。ぴょんぴょんっと低い階段を駆け上がりインターフォンを押す。
「ハルト大丈夫なのかなぁ…」
ドキドキしながら玄関が開かれるまで待つシュウ。
リョウはその後ろで改めてハルトの家が豪華すぎることに感嘆する。
いいところのおぼっちゃまだと毎度再認識させられる。
だがどこかきらびやかな外装とは違って、空しさを感じる。
リョウは目を細めて、わくわくしているシュウを見下ろした。
待つこと数分、ゆっくりと重々しく玄関が開かれ、シュウの瞳がますます輝きを放つ。
「ハルト!やっぱりサボりだったの…」
シュウは最後まで言うことなく尻すぼみに黙り込んだ。
リョウも目を丸くして出てきた人物に腰を抜かしそうになっていた。
「シュウ君か。後ろの君は…すまない分からない」
この世の全てを見てきたように悟った鋭い双眸が眼鏡越しにシュウを貫く。
ハルトを数段落ち着かせた雰囲気を醸し出す男に、震えながらシュウが頭をさげた。
「お…お久しぶりですハルトのお父さん」
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