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DriveTechnical
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ゲームセンターは街の中で異様な存在感を放っていた。
巨大なゲーム機が設置され、また古い機種なども幅広く取りそろえているので若者の人気スポットに名をあげている。
シュウもゲームの香りにつられてふらふらやってきた客の一人である。
自動ドアを潜り抜けると、最初に感じたのは寒気だった。
大量の機械が稼働しているので冷やさなければすぐヒートしてしまうとは分かっていても、これは冷やしすぎている。
腕を擦りながら冷気に慣れようとしているハルトを放って、シュウはさっさと駈け出した。
「やっぱり何度来てもここはいいな!テンションあがるよ!」
「テンションならいくらでもあげていいからちょっと待て」
「あれ?これってまさか、うっわー!流行りのアクション戦隊のストラップ!これはゲットせねば!」
「おいまてと言ってるだろうが」
「うわっ!最新カーレースだ!すっげー!やりたいやりたい!ハルトこれやろうぜ!」
「落ち着け!」
落ち着きのない子供の脳天に、容赦のない一撃が落ちる。
脳味噌がぐらんぐらんと振動と衝撃で揺れて軽い頭痛が襲ってくる。シュウは涙目で頭を押さえ、ハルトを睨みつけた。
「なにすんだよ!ちょっとぐらいはしゃいでもいいじゃないか!」
「限度が超えている。周りの目も考えて行動してくれ。恥ずかしい」
「そんなこといいからハルトもやろうぜ!」
コイン投入口に4枚の硬貨を滑り込ませる。嫌だという前に先回されてハルトの眉間にしわが寄った。
「俺はそういうのやるキャラじゃない」
「俺たちだけなんだから人の眼なんて気にするなよ!やろう!」
無邪気に椅子に座るシュウに、肩をすくめてハルトは隣に腰を下ろした。
「負けても泣くなよ」
「俺のドライブテクニックに腰抜かすなよー!」
「アホぬかせ」
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