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彼の日常 3
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飲み会でふざけて着せられたチャイナ服姿の自分を女と思い込んだところか一目惚れした上に
男とカミングアウトしてもなお好きだと告白をしてきた猛者であった。
声を掛けようかどうしようかと迷ったが、
告白をやんわり断ったのに全く気付いてもらえなかったし
正直どうしたものかとは思っていたところで。
見なかったふりをしようかと彼の横顔を眺めていると、なんだか違和感を感じる。
ミナミ自身は至って普通だがその後ろの男が
やたらと彼にくっついているのだ。
中学校の体操服みたいなジャージ姿の太った男は八百屋みたいな帽子を被っていて、電車が揺れるたびにミナミの背中に腹が当たっていた。
いくら混んでるといえどあの密着度はおかしくないだろうか。
「....まさか」
袖野は片手で自分の口を塞いだ。
毎日のように官能小説を読んでいるため思考が勝手にそういう卑猥な方へと向かってしまう。
いや、だがここは現実である。
まさかこんな朝っぱらからよりにもよって...。
と思ったが何故かそちらに近づいていく自分がいた。
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