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〝ねぇ、聞いたー?シヴのヤツ、ヴァーリ君に怪我させたらしいよ〟
〝え?!ウソでしょ?!…ほんとに何考えてるかわかんないヤツ〟
〝これでアイツも終わりだな〟
〝根暗だし、いてもいなくてもって…ねぇ〟
ヒソヒソと五月蝿い連中共。
面と向かって直接言われた方がマシだ。こんな居心地の悪い空間に3年間も通えっていう方が無理な話だ。
オーズアカデミー
僕の通うこの学校。一応いいとこの令嬢とかお坊っちゃん、一流御曹司たちが通うこの学校。
広大な敷地に無駄に多い生徒。煌びやかで現実世界とはかけ離れている外観。
一流の御家の子供たちをさらに一流に育てるのが目的。警備は行き届いてるし、1人1人を大切にし慈しみ成長を見守るという理念のもとに構成されたマンモス校だ。
けど、こんなのは上辺だけ。本当は普通の学校と変わらないし寧ろもっと酷い所なのかも。
プライドばっかり高いヤツらが、さらにこの学校に入ることによって自信だけが磨かれ、甘やかされ、持て囃され、羨望の目を向けられる事によって常識がかけている。
怪我させたなんて誰が嘘ついたのかよくわからないけど、きっとアイツは僕を陥れようとしているのだろう。
「お前みたいなヤツ気に食わないんだよね」
何度言われた言葉なのか。言われすぎて慣れてしまっている自分も辛い。信用してた相手だったから辛いのかな。
あれ?信用なんてしてたっけ。思い込みだろうか。
いや、本当は心の中でパリパリと何かが壊れているんだ。
自分では気づかないフリをして。
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