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6 …今日。オレと飲め。絶対。
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ホモ、バイ、同性愛者。
昨日まで考えたこともなかった単語が、頭の中でぐるぐる廻る。
おかげで仕事に力が入らない。_今日は仮病を使って休もうか。そう思った矢先、一番近寄りたくない人間に声をかけられる。
「深澤!仕事サボってんのか?ちょっと来い!」
横谷である。
…まじで近寄りたくねぇんだけどなぁ…
だがそんな思いも虚しく、上司の命令は絶対。
重い腰を上げて横谷の席まで小走りで行く。
「…すみませ「深澤。」」
「…は、はい…?」
なんだ?と考えているうちにゴツゴツした手が伸びてくる。瞬間、ネクタイを掴まれ、横谷の息がくすぐったくなるほど近くに引かれる。
「…今日。オレと飲め。絶対。」
…は?
「返事。」
「……はい…」
横谷は、ネクタイを掴んでいた手を離し、
「なにグズグズしてんだ。さっさと仕事しろ。」
と流し目で言う。
なんだ。なんなんだ…?
飲み会?2人で?今日?
…ふっざけんな…よ……!
さっきあんなことをされた後で、誰がそんなところに行くか。
ライオンに『一緒に森の奥で遊ぼう』と言われ素直について行くか?
そういう事だ。上司命令と言えど、終電がもうすぐ、とでも言えば周りが止めてくれるだろう。
オレは、そんな生温い事を考えていた。
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