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不思議なひと時
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もう片方の手で、伊藤さんの腰を支える。
少しフラついてる。
このまま帰らせる訳には行かない
「伊藤さん、これから帰りですか?」
「……いぇ。……これから買い物…です。」
「そうなんですね?ちょっとフラついてますね…伊藤さんが良ければ買い物ご一緒してもいいですか?」
「だっ、だっ、大丈夫です。」
「いえ、そう言う訳には……こんな状態にした私にも責任があります。ってさっき言いましたよ?」
「………………でも。」
「伊藤さん?」
「…………ご迷惑じゃ…無いですか?」
「そんなことありませんよ?逆に嬉しいです。」
「…………じゃっ、じゃぁ頼んでも……いいですか?」
「構いませんよ」
この人多分、人見知りだ。
ずっと目が合わない
まだ、手の震えも収まっていないようだ。
悪い事をしてしまった。
怖がらせたのかもしれない
すると、そんな時伊藤さんに抱きついて泣いていた男の子がいきなり
「ねぇねぇ、パパぁ??」
「パパ?」
「こら、蒼太。この方はお仕事でご一緒してるしゃちょうさん。」
「ちあう!」
「違くない」
「ぼくぅ…………ヴゥ」
「あっ、ご、ごめん蒼太」
男の子に、パパって言われて正直嬉しかった
伊藤さんが、ママで俺がパパ?
それもそれで、いいかもな?
と思っていると、隣にいた伊藤さんが、蒼太くんと言う男の子に怒り始めた。
途中で蒼太くんが泣き出した。
どうしていいのか、分からなくなったのか伊藤さんまでオドオドし始めた。
しょうがない、人肌脱いでやるか。
「そうたく〜ん、泣かない泣かないパパも悲しくなるだろぉ?」
「……パパも…なくぅ〜?」
「パパも、泣いちゃう」
「………なく いや!」
「じゃぁ、蒼太くん泣かないで…っね?」
「…………ぅん」
ヨシヨシと頭の撫でてやると、だんだん大粒の涙も収まり。
ニコやかな笑みがこぼれ始める
隣でオドオドしていた、伊藤さんは俺に「……申し訳ありません。ご迷惑掛けてしまって…」だって
ご迷惑わくだったら、面倒臭いで帰ってるよ笑
少し、少しだけ……
伊藤さんがニコって笑った気がする。
あえてまだ、俺は聞かなかった。
男の子の事や、彼の事も
色んな事情があるんだろう
ママって言われてた時は、驚いたが…
別に、キモイとか変だなとかそんな事は思わなかった。
伊藤さんは、きっとこの事に恐れて腰が抜けたんじゃ無いかな?
俺の考えだけど……。
男の子も、あの短時間で俺に慣れたのか
「おてて、ぎゅぅっ!!」っていいながら小さな手を、めいいっぱい広げてぎゅっと握ってくる。
歩きながら、スーパーに向かう
俺の隣には男の子、そのちょっと後ろに伊藤さん
男の子は、色んなお話をしていた。
まだ、言葉足らずだが一生懸命お話してる姿を見て感動した
自己紹介から、今日お友達が1人出来たお話、ママが大好きってお話彼から出てくるお話は純粋で大らかなお話だった。
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