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告白
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好き。
好きだから、汚したくない。
「今のホントにホント!?」
涼は頬を赤らめ、悠斗を見つめる。
痛い位に、綺麗な涼の真っ直ぐさが、悠斗の心をチクリチクリと刺していく。
「りょ………………涼、あのな…………俺は…………」
「悠斗、気持ちに嘘はいけないよ?一度しかない人生なんだ…………………正直に生きなきゃ」
涼を応援するような、隼斗の追い打ち。
お前が、言うな!!
悠斗は笑いながら二人を見てくる隼斗に、怒りが込み上げる。
何なんだ、隼斗の奴…………………!
何を企んでる!?
唇を噛み締め、自分に敵意を向ける悠斗を、隼斗は全く気にも留めない。
「ほら、もう暗いし…………………悠斗、涼を送ってあげなよ。……………………二人だけで、これからの事話してきな」
これからの事。
「えー!いいんですか?すみませんっ、隼斗さん」
嬉しそうに、涼は隼斗に頭を下げ、悠斗の手を握ってくる。
「………………………は」
隼斗の助言?のせいで、トントンに話が進んでいく様子に、悠斗は止める隙さえも失う。
「いや、ちょっと…………………」
「行こう、悠斗♪俺、いっぱい喋りたい!」
もう、嫌だなんて言えない空気。
こんな状況でも、自分の手を握る涼の温もりに身体が熱くなる。
わかってる、自分でも。
本当は、自分も、涼が好きなんだと。
どんなに冷たくしても、笑顔を絶やさないで側にいてくれる。
ずっと、涼の優しさに救われていた。
「…………………でも……………」
でも、だから守りたい。
「さあ、早く…………………行っておいで、悠斗」
この、自分へ何か含みを帯びた笑みを見せる、悪魔の手から…………………。
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