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休日
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「悠斗…………………じゃ、行って来るね?」
リビングのラグの上。
隼斗は横たわる悠斗の頬へキスをし、身体を起こす。
「さっさと行けよ…………………馬鹿」
隼斗の唇を手で振り払い、悠斗は疲れた身体で近くの服を手に取った。
周りには、隼斗に無理矢理脱がされた自分の服が、やたらめったら散らかっている。
結局、あれから昼飯抜きで、隼斗の相手。
こいつ、絶倫か?
そう言いたくなる位、隼斗は悠斗を求める。
「はいはい……………夕飯、冷蔵庫に入れてるからな」
ムスッとする悠斗を笑顔で見つめ、隼斗は無駄のない締まった身体に白シャツを纏うと、軽く襟を立てた。
ムカつくが、絵になる景色。
リビングのテーブルに置かれた、腕時計やブレスも、然り気無く今人気の物。
街を歩けば、周りは羨ましそうにこちらを見る。
「……………………どこがいいんだか………………」
てか、夕飯…………………いつの間に作るのか?
毎回、隼斗がバイトの日は、いつの間にか悠斗のご飯を作って、冷蔵庫。
不思議と悠斗は、冷食やカップラーメン的な類いを食べた事がない。
隼斗が、言わなくとも用意している。
学校でお弁当がいれば、お弁当まで。
嫌いで仕方がない隼斗だが、そんなマメさは感心する。
「…………………さてと、悠斗……………最後に、もう一回キスして」
「は?…………………何で…………」
悠斗はTシャツの袖に手を通しながら、露骨に嫌そうな顔で見上げた。
「…………………して」
決してキツくはない、隼斗の甘っとろい囁き。
今日だけで、既に死ぬ程キスさせられたのに…………。
悠斗の前にしゃがみ込み、息のかかる距離で、隼斗はそれをねだる。
して、じゃなく………………しろ、だろう。
悠斗は溜め息をつき、隼斗の赤い唇へ自分の唇を近付けた。
「…………………っはぁ…………………んっ」
少しだけ重なった隙間から、入り込む隼斗の舌。
「悠斗……………………気持ち…………い…………」
「………………あ……………んぁ……」
これでもかと絡み付く隼斗の舌が、悠斗の自由を奪い去る。
狂った、関係。
親を失ったこの家は、兄弟としての理性も失う。
昔の面影は、甦る事はない。
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