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いただきますとごちそうさまと……3
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「俺、ね…」
「うん」
夢翔を抱きしめたまま俺は夢翔が話そうとするのを待つ
いや、ね…
俺の膝の上に乗って抱きついた夢翔があれからほんと子どもに戻ったんじゃないかっていうくらいあまちゃんで…
あれからずっと俺の首に手を回されたまま
別に俺の家だし、誰かが見てるわけじゃないからいいんだけど、夢翔としてこれはありなんだろうか?
……と、まぁ考えてた矢先に夢翔が口を開いたってところかな
「俺、今一人暮らしなわけだけど…よくこういう事が起きるんだ」
「うなされるってこと?」
素直に聞き返すと 夢翔はこくりと頷いた
「小さいときからずっとで、、小さい頃はお母さんがいてくれたから大丈夫だったんだけど……大きくなったしさ、独り立ちしなきゃと思って…一人暮らし始めて……」
「……」
小さい頃っていうのはよく夢にうなされたりするよね、俺だって小さい頃はお母さんが毎回ギュッてしてくれたりしてたっけ…?
「でもさ、一人暮らし始めると起こしてくれる人もいなくて、、目を覚ましたときに凄く寂しくなって……だからなのかはわからないけど、夢にうなされたときは誰かの名前を呼んだり、手をパタパタするようになったらしくって…」
「そっか…」
「もう、20歳過ぎてるのに恥ずかしいよね…でも今日は祐樹さんいてくれてよかった…こうして起こしてくれたし。ありがとう」
「う、ん…」
そう言うと夢翔は俺の首に回していた手を外して立ち上がった
「大丈夫?」
「うん、もう平気!!多分きっとこれから克服していかないといけないことなんだろうし、いつものことだから…」
俺に向けてニコッと笑ったけど、その笑顔はどこか辛そうな表情だった
「ねぇ!夢翔さえ良ければ、ここで一緒に住む?」
「え?」
………ちょ、っと?
お、俺…自分で何言ったんだろう……
「祐樹さん、それ本気?」
俺は首を縦に振った
なんで、
一緒に住むだなんて言ったかわかんない
だけど、
なんだか、
放っておけなくなったんだ…と思う
だって、弟ができたって思ったから
うん、きっとそう……
「あ、え?!ほ、本当にいいの?!俺、俺みたいなやつここに…いていいの?」
「いや、ボロっちいマンションだよ?夢翔さえ良ければだよ??」
「あ、ありがとう!!祐樹さん!」
一度立ち上がった夢翔だけど、また俺の膝の上に乗って抱きついた
どこか妙な展開だけど、まぁ…
夢翔とならうまくいけそうな気がする
これから芸能人と一般市民の不思議な同居生活が始まる
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