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獅童 転 (Y side)
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「次、どうする?」
「どうしようかな…」
二人ともとりあえず成人している。
ゲーセンで遊ぶ気にはなれない。
「どこか静かなところがいいね、人の目もすくないところ」
静か、人目も少ない…。
「映画館」
「あぁ!そうしよう、映画館行こう」
ナイスアイデア、とにこにこ笑いながら先を進む獅童さんを見ながら、自分の発言を全力で後悔していた。
今の時期だと、
「やっぱり…」
「わぁー……」
俺の主演映画。
恋愛ものだ。
よりによって今……。
「これ見る?」
「は」
指を指したのは俺の映画。
「俺、これの撮影の時ほとんどいなかったよね」
「いや、いなかったけど…」
実家での急用によりかなりの間離れてはいた。
それでも何回かは同行したはずだ。
「何回かは見たでしょ……」
「でも全部じゃないし……」
俺が拒んでいる理由はラブシーンがあるからだ。
なぜわざわざ好意を抱いている人に見られなければならないのか。
ラブシーンの撮影は運が良く獅童さんはいなかった。
この時だけは神に感謝した。
なのにも関わらず二度も神に祈らなきゃいけないのか。
神よ、もう一度お助けください。
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