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獅童 (R side)
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「目腫れちゃうよ?」
「ごめ、ん……」
あの後佐上は泣き止む気配がなく、色々と話したいこともあるのでとりあえず家に呼び入れた。
俺も少し泣いたものの、それ以上に泣く佐上を見ていれば涙も止まる。
佐上は今だぐずぐずと鼻をすすっている。
「いつまでぐずぐず泣いてるの……」
「ごめ、なさい…」
「謝らなくていいから…泣き止んで」
小さな子供のように泣かれると、こっちが罪悪感で心が潰れそうだ。
……初めてこんな顔を見た。
少し可愛らしいと思ってしまうのは惚れた弱味だ。
こんな顔、佐上の家族ぐらいしか見たことないだろうな。
もしかしたら、家族も見たことないかも。
なんて考えれば少し嬉しくなってしまう気持ちもある。
「……で、なんで今なの」
「え?」
「なんで、今日、その…告白、してきたの」
「わかんない、けど、言わなきゃなって思ったし」
わかんないってなんだ……。
ぶっちゃけ一番混乱してるのは俺だし、勢いでOKしちゃったけど今更恥ずかしくなってきた……。
「獅童、さん」
さん付け。
さっきっからキャラ崩壊しすぎじゃない?
大丈夫?
「好きです」
「うん、聞いた」
「両思い?」
「うん、多分そうなるね」
「そっか…」
ぼーっとしてる場合じゃないぞ佐上。
俺も嬉しいやらなんやらごちゃ混ぜなんだよ。
……やっぱり惚れてるんだな、俺。
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