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討ち入り覚悟2 SIDE Right
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最初から命張る覚悟は出来ていた。
ハルカのためなら、俺はどんな汚れ仕事だってして構わないと思って今まで過ごしていたんだ。
「駅前のunder Bordeauxという店に居るのは分かってんだ。だから、上の者に話をつけに来た」
俺は倍の歳はありそうな男の頭の上から見下ろす。
喧嘩で身につけた威嚇は伊達ではない。
だが、男もヤクザである。俺を無言で威圧感を与えながら、探るような目をしてくる。
「知らないな。そんな店も、ガキも」
しらを切っているのはすぐにわかるような口調だ。
こいつから聞き出すのは骨が折れそうだな。
しばらく睨み合いは続き、周りの構成員たちもざわついてくる。
「おい、ガタガタうるせーなァ。こちとら、仕事の話の途中なんだよ。ん?こりゃ、なんだ?ここはガキのくるとこじゃねーぞ」
ガタイのでかい男が、のんびりとした口調で階段に降りてくる。
「あ!!」
ちょっと驚いた表情をして、長谷川の弟が男の方へ飛び出す。
構成員も慌てて銃を取り出す。
ちょ、待て!!
俺はビックリして掴んでいた男の襟首を放し、隣にいた士龍が床を蹴るのをスローモーションのように目を見張ったまま見つめる。
「キタラぁ!!伏せろぉー!!」
ズキューンと乾いた音が空気を震わせたのと、キタラを突き飛ばした士龍の体が跳ね返ったのが見えた。
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