アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*57*
-
なんとなく外に出る気にもなれず、それから、僕の部屋にあるもので簡単に昼食をとって、まったりとしていた。
ちょくちょく下ネタや、ちゅうはしてくるけど、今日は本当に無理だと思ったのか、それ以上エロい事にも発展はしない。
このまま、めでたしめでたしと行きたい処だが、そうもいかないのが現実だ。
「さて、説教の続きしようかな。」
夕方近くになったころ、ぼくを後ろから抱きながら、コジマさんは、パシっと股の辺りを叩いた。
正直な処、その話はもういいよ。と言う気分になっていた。
眠気もそろそろ限界だし…
だが、そんな事を言えば、それこそ、今まで作った雰囲気が台無しだ。
僕は、軽く流すつもりで「ん?」ととぼけながら、コジマさんに体重を預けてみた。
無情にもその背中が押し返される。
「本当にあざとい子!そんな事して、誤魔化そうとしたってダメなんだからね!」
バレたか…僕は、心の中で舌打ちをした。
「うん。はい。なんでしょうか…」
また、Sスイッチが入っても逃げられる様に、僕は少し離れた場所に移動した。
向き直って正座してみると、コジマさんはやはりバツの悪そうな顔をして俯いた。
何かを考えている様だ。
いや——何かと葛藤してるのかも知れない。
僕は黙ってコジマさんが話し出すのを待った。
暫くすると、コジマさんが意を決した様に顔を上げる。
やけに真剣な表情になっていた。
「あのさ…説教って言うか…」
口調が重い。
「はい。」と言ったつもりだが、喉が乾いて上手く声が出なかった。
この間が痛い…
それはコジマさんも同じなのか、落ち着きなく姿勢を正すと、僕と向き合う形で正座になるなり、
「好きです!付き合って下さい!」
と、ガバッと頭を下げた。
「今更…?」
唖然とするあまり、思わず声が漏れた。
普通なら「いや、今更とかないだろ?」とか、軽いノリで返って来そうな場面だが、コジマさんは、頭を上げなかった。
「あの…よろしくお願いします…」
照れながら、僕も頭を下げる。
そして、僕たちは末長く幸せに暮らしましたとさ。
ちゃんちゃん。
と、終わって欲しいのだ。
マジで…
「いや…そうじゃなくて…」
「え?」
僕が頭を少し上げると、コジマさんがまだ頭を床につけたまま、掌だけをこちらに向けていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 119