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*77*【余談】
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「あのさ…」
結局、明け方と言える時間帯にベッドに入って、並んで寝転がってると、ふいにある事を思い出した。
「なんだよ…もう、寝ようぜ。それとも、なんかして欲しいの?」
「違うってば!つーか、誤魔化すなよ!」
「えっ!?なに?なに?なんのこと?」
「わざとらしいんだよ!わかってんだろ?」
「はい……リンちゃんの事でしょ?」
「も、リンちゃんとか言うなよ。」
「やだ!?なに!?嫉妬してくれてんの?」
「誤魔化すなって!バカ!僕の事ばっかり責めやがって、自分はどうなんだよ!」
「いやいや。マジでなんもないよ。名前だって、自分から『リンね〜』とか言うから知ってるだけで、名字も知らなきゃ、本名かどうかも知らん」
「その割には、仲良さそうだけど?」
「いやぁーん。嫉妬してくれてんの?」
「もー、やめろ!抱きつくな!そうだよ!そうだってば!嫉妬してるよ!だって…イーサン、慣れてるっぽいし…」
「慣れてる?」
「うん…なんつーか、今まで、結構、付き合った人とか居るんでしょ?その…アレも、なんか慣れてって言うか…」
「ぐはっ!リンちゃんだけじゃなく、そんなとこまで考えて嫉妬してくれてたなんて…俺、死ぬよ?死んじゃうよ?」
「もー!!!!誤魔化すなよ!僕ばっかり責められんのおかしいよ!」
「ああ…まあ、じゃあ、白状するけど…多分、少なくはない。」
「何人…?」
「えっ!?そこ聞く?……傷付くなよ…付き合ったのは…8…いや、7人かな?やったのは…」
「いい!いい!そこまでで!」
「ほらな?聞きたくないだろ?そういう話。」
「うーん…」
「でも、聞きたいって気持ちもわかるけど…因みに、男とした事も二回ある。うち、一回は付き合ってた。どっちも、はなっからそっち系の人だったけど。」
「はっ!?サラっとカミングアウトしてんじゃねぇ!?」
「もちろん、挿れる方オンリーだからね!」
「んな事、心配してねーよ!うわうわうわ…だから……」
「だから、なに?」
「もう、いいって!!」
「でも、俺は全部ちゃんと終わらせてるから。自然消滅も、なくはないけど…」
「でも…」
「不安になるでしょ?」
「そりゃあ…ね。」
「信じて貰えないと思うけど、泣くほど拒否られたくないとか、マジで一生添い遂げたいとか思ったのは、ひー君が初めてだから。」
「……」
「信じて貰えないと思うけど…」
「ううん。信じる。でも、やっぱり不安。」
「だよね?
でも、俺は、誰が言い寄って来ても、ひー君が好きだって、胸を張って言える。
つーか、言う、言いたくて仕方ない。
ひー君が好き。
ごめんね。俺、好きな人居るんだー。ヒサシが好きなんだー。
大好きなんだー。
好き過ぎて、もうやばいんだー。」
「やめっ!やめろ!もう、やめろ!」
「それに、セックス——あ、まだ、成り立ってはいないけど、あんな風に自分の性癖出したの、初めて!つーか、目覚めた?的な?キャッ!」
「っ〜〜〜っっっ!?」
「なんか、今までは、なんとなく、そういう雰囲気だからヤルとか、そんな感じ。自分がイク事が一番だったし。そりゃ、AVっぽいのも…あ、聞きたくない?そんなに、睨むなって!」
「睨んでない!引いてるの!」
「それに、リンちゃんにもちゃんと言ったからね。あの時。」
「えっ!?」
「いやいや!!セックスの事じやない!え?そこまで言っていいの?」
「言ったら殺す。」
「ひー君になら、本望だわ。でも、俺が殺したいくらい好きだから。」
「冗談に聞こえないよ!」
「あははは。冗談じゃないもん。」
「さらっと、怖いこと言うなよ。」
「その怯えた目とか、堪らないんですけど。」
「やっ…やめろ!んっ……シーツが、シーツが、またダメになる。」
「そこ!?」
「もう!いいから!話戻せよ!」
「本当…ダメだな…俺たち…すぐ脱線して…
んで、リンちゃんに言った話だっけ?
あれあれ。あれ、俺の好きな人。
まだ、付き合ってるのか微妙だけど、今日もバイト終わるの待っててくれてるんだって」
「それで、僕の方見てたの?」
「ひー君は、気になって、俺の方見てたの?」
「質問返しすんなよ!!」
「あはは。
そうそう。り…あの子、めちゃくちゃ引いてたよ。えっ、ああ、あはは。みたいな。
ま、半分信じてないかも知れないけど…
あ、そこまでして自分のこと拒否りたいのかな?程度にしか思ってないかも?
いや、自分に自信ありそうだし、もしかしたら、そんな事言って、自分の気を引いてるのかもとか捉えたかもな…
それはマズイな…」
「……」
「怒ってる?」
「……うーん……ムカついては…いる。」
「じゃあ、次は言うね。だから、好きな人居るって言ってんじゃん。触るな!ブスって!」
「いや…あの…そこまでは……」
「全然言えるね。客だとか、関係ねぇよ。ひー君が安心するなら、誰傷つけようと、気にしないもん。」
「……重いよ。」
「うん。そんくらい、重い」
「…それは、言わなくていいよ。リンちゃんは…わかったから。」
「じゃあ、ひー君は?りょうじ?れいじ?…そいつが、また現れて、あの時の事ごめんね。もっかい、友達でいいから、やり直したいって言ったら、そいつに、そこまで言える?」
「……」
「いや、ごめん……そこまで、俺の事、好きじゃないって、わかってる。
でも、俺、めちゃくちゃ不安。
いつか、そいつに取られるんじゃないかって。」
「うん。」
「もー…そんな事ないよ!くらい、嘘でも言ってよ。」
「あ……ごめん。」
「いや、マジで俺の方こそ…重いの承知だよ…だから、戯けちゃうんだよな。」
「うん。わかってる。
ってか、わかって来た。」
「そっか。今は、それで満足しなきゃな。って、また嫌な言い方でごめん。」
「いや、僕の方がごめん。」
「いやいや、俺がごめん」
「本当に、優柔不断でごめん。」
「いやいや、俺の方こそ…」
「やめよう。」
「ブハっ!そうだな。
………あー、やりてー。」
僕も…
くそっ!言えるか!?
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