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「なんて送ればいい?」
そんなの自分で考えろと、僕自身思う。
コジマさんもそう思っただろうが、自分のわがままと言った手前、
「まずは、無難に元気?とかでいんじゃね?」
と、答えてくれた。
言われた通り、「元気?」と、だけ送り、僕はゆっくり息を吐いた。
僕を抱く力が強くなる。
コジマさんも緊張しているのだろうか。
「ま、この時間だし、返事は明日かな?」
自分に言い聞かせる様に、コジマさんが呟いた。
「うん…イーサンが居ない時に、返事が来たらどうしよう…」
僕は、ただ思ったままを口にしたが、コジマさんは
「そう思ってくれるだけでいいよ。」
と、僕をギュッと抱きしめた。
僕にはあまり意味がわからなかった。
回された腕に手を添えて、首を傾げながら問い掛ける。
「ん?どう言う事?」
「いや、困った時とか、不安な時に、頼りにしてくれてんのかな?って…」
「は?めっちゃ、してるし!つーか、イーサンこそ、もっとあれしろ、これしろって言ってくれていいのに!」
「えっ?命令されたいの?」
「命令じゃねー!
指示!指示してくれた方が、僕は楽だよ…」
「だって…そんなの、上下関係出来るみたいで嫌でしょ?」
「僕は、そんな事…」
「俺は、恋人とは同等でいたい。」
恐らくポロリと漏れてしまったであろう『恋人』の言葉にドキっとする。
いやヒヤっとすると言った方が近いのかも知れ無い。
密着した身体が、一瞬、強張ったのを感じた。
何故、そこまで形に拘るのだろう。
いずれ、僕にもわかる日が来るのだろうか。
「僕はまだまだ、ガキだから、 イーサンに追いつくまでは、誘導して。」
「俺も、全然ガキだよ…」
「それでも…」
僕は体を捻り、コジマさんを抱きしめた。
その瞬間、恥ずかしさがこみ上げる。
やっぱり、こういう空気は恥ずかしくて、どうしても素直にいけない。
「大体今回もさ、イーサンがもっと急かしてくれれば良かったのに!」
つくづく自分はガキだと痛感する。
素直になれないあまり、こんな可愛げのない事を言ってしまった。
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