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「で……僕は、どうすればいい訳?」
若干、うんざりしながら、僕は言った。
そろそろ、逆上せて来てもいるし…
「だから、好きにしていいよ。」
「はあああ!?」
その言い方が一番ムカつく。
「本当にコジマうぜぇ!そこまで、いったんなら、言えよ!」
多分、生涯で一番キレた瞬間だと思う。
コジマさんは、一瞬、驚いた顔をしてたけど、直ぐに口元をニヤっと歪めた。
それが、また僕の神経を逆撫でる。
「何、笑って——」
更に噛み付こうとする処を、指先を唇に押し当てられて、制される。
「じゃあ、もう、とことん、気持ち押し付けるわ!
会って来い。
それで、ハッキリ言って来い。
連絡内容は、全部報告。
会う時だけじゃなく、電話もメールも奴の態度が全部、自分に気があるって思って接しろ。
絶対、襲われんなよ!」
口元に笑みを浮かべてはいたが、刺す様な視線に気圧されて、僕はただ「はい」と頷いた。
それを受け取って、コジマさんは、満足そうに「よしっ!」と言い、静かに立ち上がった。
そのまま、ドアへと向かい、開けると、振り向き様に、
「本当は洗ってやりたいけど、また、変なことしそうだから、やめとくわ。」
と言い、出て行った。
えっ…ちょっと……かっこいいんですけど…
と思ってる僕は、多分、相当イカれてる。
余談ではあるが、あのあと、結局、僕は逆上せてふらふらになりながらも、ソファベッドの惨状にそのまま寝られる筈もなく、応急処置として、床に厚めの掛け布団を敷いて寝た。
もちろん、目覚めた時には体はギシギシ。
掛け布団の一枚を敷布団に代用したため、寒くて熱っぽい。
バイト先への休むと言う電話やら、新しい布団の調達やら、恐らくもう使えないだろうソファベッドの処理やらも全てコジマさんに任せて、寝込んでいた。
もう、そこまで至れり尽くせりだと、申し訳ないと思うよりも、こちらこそ、結婚してください。と思ってしまう。
はぁ…
性別は間違ってるけど、僕たちは出会うべくして出会ったのだなぁ…
と熱のせいもあって、幸せな気分に浸っている頃に、レイからのメールが届いた。
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