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俺の隣 26
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「しゅ、柊…?」
俺の呼び掛けにハッとして。
ははっと笑いながら、何度もごめんと謝っている。
俺はそんな柊の頬に手を添えて、するりと撫でた。
「なんで謝るの?」
「いや、別に…。つか、見んなよ、こんなみっともない顔。」
「そんなことないよ。むしろ新鮮でうれしい。」
「え?」
「いつも見せてくれない表情、今日はたくさん見せてくれるから。」
「っ…」
みんなの前であんな公開告白みたいなことしたからかな?
今日はなんだか気持ちが晴れ晴れしてて。
普段、恥ずかしくて言えない柊への気持ちも今日は素直に言える。
そして、お互いに気持ちを確かめあって愛し合うことが、恥ずかしいけど、こんなにも気持ちがいいものだってことを改めて思い出すことが出来た。
「今日、ホントどうしたの…?」
「え?」
「夕貴なのに夕貴じゃないみたい…」
「こんな俺は嫌い?」
「いや、好きだけどさ…なんか調子狂うっていうかこしょばいっていうか…」
「なんかさ…止まらないんだ。」
「え…?」
「柊への好きって気持ちが…溢れてきて止まらない…」
「っ…」
「止まらなくて、すっごい苦しい…。溢れてくる分、柊に伝えたいのに…それでも溢れてきて、追い付かない。」
「夕貴…」
「ねぇ…どうしたらいい?」
熱のこもった視線を柊に向けると、ゴクッと生唾を飲む音が聞こえたと同時に、悪虚な笑みを浮かべた。
「止めんなよ、そんな大事な気持ち。」
「え…?」
「止めさせない。たくさん溢れさせてやる。その代わり、俺に溺れろ。俺のことだけ考えろ。俺のことしか考えられなくなるくらい俺に溺れろ。」
「っ…」
柊の甘い言葉にぶわっと体が熱くなって。
また好きって気持ちが溢れてくる。
「好き…」
「知ってる。」
この甘い2人の空間が…
柊の優しい瞳が、柔らかく笑う顔が、温かい手が、たくましい背中が、俺を優しく包み込んでくれる腕が…
大好きなんだ…
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