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雪の降る季節 09
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篠原柊side
「ま、まじですか…?」
元不良で喧嘩が強くて。
今はみんなの憧れる生徒会長様で。
そんな先輩がお化け屋敷ごときにこんなになるなんて…
「おまえ、お化け屋敷ごときとか思ってるんだろ…」
ギクッ!
何この人…
エスパー…?
「俺にとってはお化け屋敷ごときじゃねーんだよ!どうすんだよ!これじゃもう出られないじゃないか!」
ばかばかと言いながら目に涙をたっくさん溜めて俺を叩く。
「いたっ!先輩、痛いですって!」
「もうおまえなんか嫌いだ!大ッ嫌いだ!」
「ちょ、先輩!」
「おまえが喜ぶと思ってがんばって入ったのに…おまえが守ってくれると思ったからがんばって入ったのに…」
「っ…」
「おまえなんか、っ!?」
小刻みに震える先輩の体をぎゅっと力強く抱き締める。
ばかだな、俺…
ホント、ばかだ…
「ごめん、先輩…。怖がる先輩が新鮮であまりにもかわいかったから意地悪したくなったんだ。」
「おまえな!」
「ごめんね、先輩…」
驚かせて…怖い思いをさせて…
本当にごめんなさい。
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