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雪の降る季節 10
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篠原柊side
震えている先輩の体がだんだん落ち着いていくのがわかる。
ポンポンと優しく背中を叩けば、肩に体重がかかって。
先輩の顔が寄りかかっているのがわかった。
「先輩、立てる?」
「……。」
何も言わないってことは立てない…のかな?
「立てないならおんぶでも抱っこでもしますけど。」
「っ!?」
あ、今絶対顔真っ赤だ。
そう確信して体を離そうとするが、離すなって言って一向に離れてくれないから本当に顔真っ赤なんだなーって思っておかしくなった。
「ホント、立てないならやるよ?おんぶでも抱っこでも。」
「そ、そういうこと頼めるわけないだろ…」
「なんで?」
あー…
先輩困ってるだろうな。
頼めない理由なんてわかってる。
でも、こんな先輩めったに見れないから、いじめたくなる。
いじめてもっともっとかわいいとこを見てみたい。
そんなこと思ってるおれって結構Sなのかも。
「は、恥ずかしいからに決まってんだろ…。」
あ、やっぱり。
「高校生男子がお化け屋敷で腰抜けて…おまけに後輩におんぶされるなんて…。こんなの孝太に知られたらどんなことされるか…」
俺もそれを想像するだけでゾクゾクと寒気がした。
孝太先輩は正真正銘のドSだから。
こんなこと知られたら、確実にネタにされていじられまくるんだろうな…
先輩っていじりがいあるし…
いじりたくなる気持ちもわかるけどね。
俺は苦笑いを浮かべながら、またポンポンと優しく先輩の背中を叩いた。
「大丈夫。俺しか見てないから。」
「で、でも、」
「こんなこと頼めるの俺だけでしょ?」
「え…?」
「こんな姿見せるの…俺だけでしょ?」
今、先輩はどんな顔をしているんだろう…
気になる。
でも、体を離して見ようとしたら、またいじけそうだからやめることにした。
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