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雪の降る季節 11
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「こんな姿見せるの…俺だけでしょ?」
篠原の甘い言葉に頭がくらくらして。
またどんどん顔が熱くなる。
もう恥ずかしさがピークに増して、どうしようもなくなった俺は、篠原の問いに少し照れながらもコクンと頷いた。
「それじゃ…」
クスクスと嬉しそうに笑う篠原が俺から体を離して、俺の前に来てしゃがみこんだ。
「ん。」
「な、何?」
俺の前にしゃがみこんだ篠原の大きな背中をまじまじと見つめていると、またクスクスと笑い始めた。
「抱っこよりおんぶのほうがいいでしょ?」
「え?」
「あ、抱っこのほうがよかった?」
「い、いや…おんぶで…お願い、します…」
そういうことかと理解した俺は、篠原の言葉に少し照れながら、肩に手を置いて体と体重を広い篠原の背中に預けた。
すると、足の膝裏に手が回って体を支えられて、一気に立ち上がった。
伸長は少し篠原のほうが高いので、見える世界も少し広く見えた。
「はい、これ。」
おんぶしたまま篠原が俺に何かを渡してきて。
頭上に?をたくさん浮かべていると、
「マフラー。俺の使っていいから、それ巻いて顔隠して。見られるの恥ずかしいでしょ?ま、俺は全然見られてもいいんだけどね。」
そう言われて、また顔を赤くしながら、俺の目の前にある篠原の頭を軽く叩いて。
「いてっ」という篠原にお礼が言いたいのに…
本当はうれしいのに…
あまり素直になれなくて、「どーも。」と憎たらしい言い方をしながら、鼻下まで隠れるように篠原のマフラーを巻いた。
マフラーから香る篠原の爽やかな香水に安心しながら、篠原の背中に揺られてお化け屋敷をまわった。
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