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雪の降る季節 18
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篠原柊side
びっくりした。
まさか先輩がプレゼントを用意しているなんて思ってもみなかったから。
観覧車に乗ったのも2人きりでちゃんとプレゼントを渡したくて。
そして、喜んでいる先輩にそっとキスをする。
そういう予定だったから。
予想外のことに驚きながら、差し出されたプレゼントを受け取って、包装をビリビリと破いた。
そして、中を開けるとそこにはブラックダイヤモンドのスタッズ型ピアスが入っていた。
「俺がその…篠原へのクリスマスプレゼントで何あげればいいか悩んでるときに孝太が遊びに行こうって誘ってくれて。そのときにぶらぶらお店を見て回ってたらそれ見つけて…これだって思って買ったんだ。」
俯いていた先輩が俺が箱を開けたのを確認するように顔を上げたが確認し終わるとすぐにまた俯いて顔を真っ赤にしてそう言った。
「き、気に入らなかったら、その…捨てていいから。」
「捨てるわけないじゃん、こんなうれしいプレゼント。」
「っ…」
「先輩、ありがとう。一生大切にするから。」
俺の言葉に耳まで真っ赤に染める先輩がすごくかわいくて、すごく愛しく思って。
立ち上がって先輩の隣に座るとびっくりした顔を向けながらもまた真っ赤な顔を隠すように俯いた。
「これ、付けて。」
「え…?」
「俺に付けて。」
先輩からもらったピアスを箱から取り出して手のひらに乗せる。
そして、それを先輩に差し出した。
「で、でも、俺…ピアスなんて付けたことないし…付け方なんてわかんないし…」
「そんなのただ穴に入れればいいんだよ。」
「だから、それが怖いんだよ!友達とかも引っ掛かって痛かったとか血が出たとか言ってたし。」
「大丈夫だよ、そんなの。」
「大丈夫じゃない!」
「いいから、お願い…先輩。」
耳元で甘い声を囁くと真っ赤な顔を更に真っ赤にして。
俺の手のひらに乗せているピアスを1つ受け取ると、俺の耳に手を伸ばした。
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