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俺の隣 07
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校舎を出ると、さっきまで土砂降りだった雨はもうすっかり止んでいて。
グラウンドでは、もう中止だと思っていた生徒たちが喜びの声を上げていて。
「雨が上がりましたので、体育祭を再開します。次の種目、借り物競走パート2に出る生徒のみなさんは、速やかに入場門に集まってください。」
それを聞いた、保護者たちも、ゾロゾロと体育館から出てきては、自分の荷物を置いたテントに戻っていた。
「これで出来るな、借り物競走。」
隣から聞こえた孝太の声に耳だけ傾けて、笑顔で「うん。」と答えて。
首に軽く結んでかけていた自分の名前入りのハチマキを巻いて、気合いを入れて。
入場門に並んだ。
そして、きれいに並んで行進する。
グラウンドの砂は水分をよく吸い込んでいて、十分競技が出来そうだ。
「では、先頭の列は並んでください。」
先頭の列が自分のコーナーに並んで。
パンッというピストルの音とともに走り出す。
そして、どんどん出番が近づいてきて…
「次の走者は並んでください。」
俺の番がきた。
ふぅ…と気持ちを落ち着かせるようにゆっくり息を吐いて、自分のコーナーのところに並ぶ。
そして…
「位置について。よーい…」
パンッ!!
その音とともに一斉に走り出した。
そして、俺も…
全力で走り出した。
篠原のことを考えながら…
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