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来訪者
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「お邪魔しまーす」
軽い口調で二階堂は言いながら、部屋に上がり込んだ。瞬間、顔をしかめる。
「…三守くん、誰か居たのかい」
静かに、先ほどまでの口調とは打って変わってつぶやいた。そんな二階堂に、三守は顔をしかめて淡々と答えた。
「昨日、同僚を泊めました。彼はαですが、薬を飲んでいたので、なんとも。向こうも何もしてきませんでしたし。」
「…三守くん、そういう問題じゃあないっていってるだろ…」
小さなため息を吐きながら、二階堂は笑った。三守には警戒心が足りない。自分が警察学校を卒業した警察官である、という自負が邪魔をしているのかもしれない。
「何かあってからでは遅いんだよ…で、随分とまた…独占欲が強いな、こいつ」
「わかるんですか」
「わかるも何も、僕もαだよ。同族嫌悪ってやつさ。」
「Ωの匂いだけわかるのかと…」
「変態って思っただろ。正直に言いたまえ、三守くん」
他愛ない話をしながら、二階堂は部屋の隅々まで観察していく。時には、カーテンをめくったり、シーツをはがしたり。何を探しているのか、三守にはわからない。しかし、きっと彼のことだ。何か考えがあるのだろう。
「なるほど。そうだ、薬はどうかな。」
思い出したように二階堂はつぶやいた。そういいながらも手も動かしていく。場所はリビングを出て、寝室へと移った。
「今のところ、一番しっくり来てます。副作用もそんなに影響あるほどひどくないですし。ただ、この間の、ヒート。大変でした」
「あー…普段抑えてる分、出てくるのか。なるほどね。ありがとう。他は?」
「今のところは特に。」
「そっか、じゃあ現状維持ってところかな」
ベッドを調べつくしたのち、二階堂は軽やかに言った。ただ、ベッドは二都が使っていたせいもあり、αの匂いが色濃く残っている。そのことには顔をしかめていた。
どうやら、二階堂は二都の匂いが嫌いらしい。
どの部屋を回っても漂っている二都の匂いに辟易したのか、途中で探索をやめてしまった。
二階堂はため息をつきながらソファに座り込んだ。
「さて、と。いつものやっちゃうか。パパっとやっちゃおう。」
「…あの、自分でやるのって本当にダメなんですか」
「いいよ…って言ってやりたいことなんだけど、薬の作用による感度変化も見ないといけないわけだしね…こればっかりは、薬のせいだ。それともなんだ、君が僕の前でしてくれるっていうのかい」
「と、とんでもない!!…本当にやるんですね」
「ああ!やるとも。これくらいはやってのけるさ」
そういって二階堂は洗面所へ歩いて行った。
毎回二階堂に頼み込んではいるのだが、結局かなわない。無茶な頼みだとわかってはいても、やはり慣れぬものは慣れない。三守はひとつ、深呼吸をした。
「さて、始めようか。ソファに座って」
二階堂は、綺麗に洗った手を三守に見せびらかした。そんな二階堂を見やり、またひとつ、深呼吸をして三守はソファに座った。と、同時にズボンのチャックを下ろす。
二階堂の指示で、ズボンごと脱いでしまう。今日のタートルネックは丈が眺めだったため、下着のトランクスが少し隠れた。
二階堂はそんな三守をただ見つめる。三守は二階堂の視線から少しでも意識を外そうと、顔をそむけた。
「よし、いい子だ」
からかい口調で二階堂が言うと同時に、下半身に見つけていたものはすべて取っ払ってしまった。
そのままソファに座る。ひんやりとしていて、少し腰を浮かせてしまった。
「じゃ、失礼しまーす」
二階堂の手が三守の太ももに触れる。そのままするすると中心まで移動していく。まだ勃ち上がっていない性器をそっとなでる。
「ふ、」
そのまま性器をしごき始めた。ゆるゆると熱を持っていく性器に、二階堂は視線をそらさない。
半分立ち上がると、鈴口に親指を押し付けた。瞬間、三守の腰が浮く。小さな喘ぎとともにカウパーが流れ出した。股を閉じようとする三守を二階堂は阻止する。まるで、もっとはっきり見せろと言わんばかりに。
二階堂の無言の圧力に、三守は屈し閉じかかっていた股を再び開く。
「んっ、う、せん、せ、そこは」
「ん?ここ?」
笑顔で対応する二階堂が、さらに鈴口に力を入れる。ぐりぐりと尿道を開くように親指を押し付ける。そろそろかな、そう二階堂がつぶやくと性器への刺激が変わった。
「アッ!!せんッせ!!ちょっと、まっ!!」
いきなり性器を握りしめ、しごき始める。完全にイかせる気でいる二階堂は容赦なく三守を責め立てる。
「あっ、~~~~~~ッ!!!!」
よだれを一筋たらして、三守は達した。相変わらず二階堂はイかせるのが早い。事務的で助かる。
二階堂はというと、三守が吐き出したものを瓶に詰めていた。研究の材料にするらしい。
やめてほしいと再三申し出たのだが、三守にぴったり合う薬を調合できるようになっているという実績から、なかなか強く言い出せないでいる。
「さて、本当はフェラまで行きたかったんだが、時間切れだ。」
「はぁっ…そ、ですか、他に、ご予定、でも?」
息も絶え絶えの中、三守は聞き返した。いや、正直フェラがないのは嬉しい。あの感覚はどうも苦手だ。
「知り合いがね、くるんだ。それはそうとして、三守くん。少し感度が下がっているのかもしれない。今朝は何錠飲んだ?」
「ええと、同僚が泊まりに来てたので、念のため多めに…」
「あー、それか。同僚が泊まりに来たのは初めて?」
「初めてです」
「何もないって言ってたね。カイシャ以上の接触時間と密閉空間…次は薬を少なくしてみよう」
「あ、はい…」
二階堂はぶつぶつつぶやきながらメモを取ると、それじゃ、と笑顔で出て行った。
下半身に何も身に着けていない三守は、しばらくぼーっとして、とりあえずトランクスを履いた。
「…家に帰らないと」
心ここにあらず、といった様子で独り言を放った。
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