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知らぬ存ぜぬ
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「イきたくない、ね」
ひどく冷たい瞳だった。
二都は三守の性器から手を離す。
そのままハンカチを取り出し、手をぬぐい、ハンドルを握った。
三守の両手首は未だ縛られている。
シャツも中途半端にはだけ、性器など勃ち上がったまま。
二都は三守など最初から居なかったかのように前を見据え、エンジンをかけた。
車が動き出す。
「ンッ…くそっ外れねえ…!」
「外れないように縛ったからな」
二都は三守の独り言に、返事をした。
わざわざ言うことでもないだろう。
面倒な奴だ、と心の中で三守は毒づいた。
このままだと、手首に痕が残りそうだ。
それに、二都の真意がわからない。
外れない戒めと格闘しながら三守は考えた。
…何が目的なんだ。
二都と『番』になるつもりなぞ毛頭ない。
いくら発情期が警察官という職業にとって不都合であろうともだ。
戒めを外そうと試みると、自らの性器が視界に入る。
欲を吐き出したがっているのがよくわかった。
素直に、正直に言えば、そうだ。
イきたい。
そっと手を性器に重ねる。
二都は前を見据えたままだ。
ハンドルをしっかり握っている。
声さえ、声さえ我慢すれば。
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