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取調べ(仮)3
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「どうしようかな…」
迷うそぶりを見せる百合子。
しかし、恐らくは、大方答えは出ている。
決まっている。
「り、離婚とか、しなくちゃ行けなくなるだろ」
「あなた何言ってるの、それでも警察?Ωとαの番関係は結婚に当たらないでしょ」
それ、二都にも言われた。
「…あっ、百香!百香のためにも、番は…」
「最近、αとΩの番が身内にいる子、少なくないんだってね?百香が小学校入る頃にはどうなってるかしら」
決まった。決まってる。百合子は反論の隙を与えてくれなかった。
まるで、言いたい事は?と問いかけるような瞳でみつめてくる。
そこまでして、俺と二都をくっつけたいのか…?
「…なぁ、俺は本気で言ってるんだよ。お前のことを愛してる。俺には2人とも愛するなんてことできやしない。ましてや子供もいる。二都と番になったらどうするんだ?俺はどっちの家族として振舞えばいい?」
祈るように手を組む。百合子の顔を見ることが出来なかった。答えが帰ってくるのが怖かった。
「…そうね、私も愛してるわ。だけど、知ってる?あなた、いつも二都さんのこと見てるのよ。最初は嫉妬してくれてるのかな、って思ったりもしたけど目線が明らかに違うの。」
「…答えになってないぞ」
「答えは言っているつもりよ。察しが悪いわね」
「私は赦す。あなたと二都さんを応援する」
言われた。
言われるとは思っていたが、実際に言葉にされると、重みが違う。
百合子だけは、赦して欲しくなかった。誰か1人だけでも、間違ってると言って欲しかった。
少しの絶望感を味わい、思案した。
「さて、千代子さんに連絡しないとね」
「え!?」
「だって、二都さんに狙っていいですよーって教えてあげないと」
言い方がおかしい。
…クソ!!!絶対に落ちてやらないからな!!!
二都ォ!!!!!
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