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「なあ」
「…っ」
彼に声をかけられびくりと体が震える。嫌われたかな?こんなことで泣くなんて重すぎるって思われたかな?
突然肩に触れられる。いつの間にか近付いてきた彼が俯く俺の顔をのぞき込むように見てきた。彼の顔が近い。
「ひでー顔」
「…っ」
「あんま擦ると赤くなるぞ」
手を掴まれおろされた後、濡れた目尻を指先でなぞられた。
「…っ」
いつも通りの
優しい笑顔優しい声。
…ずるいな、
この顔を向けてもらえるのも彼が俺と瑞樹とを重ねて見てるからだ。
俺にじゃない、そう思ったらもう涙はでなかった。
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