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風邪を引きました。
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『ゴホッ、ケホッ…!』
寝室のベットの上で、俺は布団にくるまりながら咳をした。
『あんの、くそ廣瀬…っ!』
___「このまま放課後まで…ね?」、
そういった廣瀬の言葉どおりに、放課後までやられ続け…
翌日、俺は腰に激痛。おまけに熱は出る…身体はとても怠いなどという最悪の状況だった。
『喉…乾いた…』
額に貼った冷えピタはすでにカラカラになってしまっている。俺は、使い物にならなくなったシートを剥がし、ノソノソとベットから起き上がった。
ふらふらする身体を必死で動かしながら、台所へ向かう。風邪薬を飲んで寝たはずなのに、どうやら熱は下がってないようだ。…いや、感覚からして上がってる気もする。
ガチャ……
『……嘘だろ。』
こんな時に限って、何故こうもタイミングが悪いのだろう。冷蔵庫はものの見事に空っぽだった。そういえば、買い物するのが面倒でサボった記憶がある……俺は過去の自分に溜息をつき、財布を持って部屋を出た。
不幸中の幸いか、自販機は案外 部屋から近い。
それでも少しは歩かなければならないが…。
『遠いな、くそ…っ』
普段なんとも思わない道が、今はとてつもなく長く感じる。
やっと、自販機に辿りついて麦茶を買った俺は、風邪のせいで力が出ない手に力を込め、ようやく喉を潤すことができた。
『はぁ……はぁ…』
自販機横のベンチに力なく座り込む。自販機に来るまでに思いのほか体力を使った…どうやって部屋まで戻ろう…。
力がまったく出ず途方に暮れていると、突然目の前に影がさした。
「…だ…じょぶ…?」
頭上から聞こえた声。
顔を上げるとそこには、生徒会書記の高村 昴(たかむら すばる)がいた。
「わっ…ちょ…!」
力尽きた俺は、返事も出来ずに、倒れ込む。それを支えた高村の腕。
暖かいその体温に、俺は身を委ねながら 意識を手放した____
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