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報告
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「どうだった?」
会社に戻り、部長にあらかたの報告を
済ませ書類に目を通してると
阿部先輩から声がかかった。
「日本語OKって言われてても
やっぱり外人さんがいきなり
現れると緊張しますね」
ベレスフォード氏という大人の方で
親日家らしく終始会話は和やかだったと
伝えると、
初交渉等の際は甘く見られないよう
大概大人が対応あたってるそうだと
教えられた。
「んで?」
「向こうの商品とコンセプトを
伺いましたので、次回お会いするまでに
企画書を持っていきます。
それにしても日本のマーケティングを
熟知してますよ、あの会社」
「ほう。それで俺達の会社に
依頼してきた理由は分かったのか?」
「いえ、それとなく探ってみましたが
上手く誤魔化されてしまいました」
「…………ふーん」
すっごい間で相槌を打つ先輩を
思わず振り返える。
「気になります?」
「まぁ、な。
……でもお前が分からないなら仕方ないか。
ま、しっかりやれ。
サポートは俺もすっから」
「有難うございます、お疲れ様でした」
暫く僕がパソコンを打つ様子を
見ていたかと思うと肩にポンと叩き、
缶コーヒーを置いて先輩は部屋を出て行った。
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