アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
初接触
-
「どんな子だろうな」
「ギリ十代ってとこで
大学生くらいでしょうか?」
ベレスフォード氏から俺だけで
大丈夫だと言われたものの
取引先のトップが来ると分かっていて
流石に一人で対応する訳にもいかず
同じ部の千葉さんを伴って来ていた。
今俺達の話題は無論今日来るであろう
日本人学生の子と十代CEOの事で
二人でアレコレ想像論に花を咲かせ
目的の店に到着。
店に入って僕達は一瞬足を止めた。
「え?」
クライアントが先に来ている……?
お茶でもしながら作戦立てるか、
ってノリで二十分以上も早めに来ていたのに。
この店はうちがよく打ち合わせに使う
顔馴染みで、いつもの場所をと予約していた
その席に通されているという事は必然的に
今日の取引相手、つまり
『Updraft=Faust』の関係者だ。
「千葉さん……先方さん
既にお見えのようですよ」
「みたいだな」
店の人に一応確認を取るとやはり
伝えておいた取引相手に間違いないとの事。
やられた……先に来られるとは
思わなかった。
「お待たせしてスミマセン」
足早にその後ろ姿に声を掛ける。
途端、その人物が
椅子を倒さんばかりの勢いで立ち上がり
頭を下げた。
「いえ!自分が勝手に早く来たんです!
約束の時間までにはあと十八分余りあります」
「え?……あ、いえ」
そうですね、と思わず言いそうになったのを
無理やり飲み込む。
そして漸く上げられた顔に僕達は
驚いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 188