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ね、どっち!??
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「石川は……あ、兄の方ね、この事
知ってるの?」
「概ね存じております」
だと思った。
ここの兄弟仲良いもの。
弟クン昔っからどうしてだか
あのお兄ちゃんを大尊敬していたからな。
しかし――あの男、この間会った時
何故黙ってた?
絶対今日の事、僕の反応を
後で弟に聞いて楽しむつもりだ。
全くいい性格してるよ。
というか、あの喫茶店で会ったのも
今となっては偶然がどうか
怪しいものだ。
ヤレヤレ……
「じゃ、少し聞いてもいいかな?
社員の人はどういう構成?」
若干崩した言い方で
石川君に尋ねた。
「殆どはボスの学生の友人繋がりとか
あと公募とかですね」
君は?と聞こうとして、
「同じ日本の方で桐江とも知り合いとは
心強いです。それで代表はもう日本に?」
千葉さんの笑顔の切り出しに
かき消されてしまった。
「スミマセン。
少し遅れるみたいですが
じき来ると思います」
「いえいえ」
そう言われてから既に三十分経過。
……遅くない?
てか遅すぎるでしょ。
アメリカ人といえどビジネスなんだし
時間に多少寛大な民族といえど
打ち合わせにこうも遅れてくるだろうか?
事故か?それとも本当にルーズなだけ?
どっち!?ね?どっちなの?石川弟君!
今、滅茶苦茶顔に出して訴えてるんだけど
少しは気がついて貰えないかな?
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